もう一報を聞いてから非常に気分が憂鬱になり、一体なぜこんなことが起きたのか怒りに震える
事故というのはいつ起きるかわからない。だから予防をし、万が一の場合に対処できる準備が必要だ
今回のこの火災はまるでその準備も対策もしていない
これだからブリーダー不用論、ペットショップ不用論が出る。確かにそう言いたくなるような事件である
そもそも犬舎に人がいないというのが信じられない
うちは零細ブリーダーで繁殖犬は8頭しかいない
あとは引退犬である。合わせれば20頭。引退したからといっても普通に家にいるし、中には不妊体質で一度も出産していない子もいる。
可愛がって飼育していますとリビングにて接客していたのですが、残念なことがあり今は隣の小さい部屋で接客している
それは勝手に生後間もない仔犬を触った方がおり、ワクチン接種前であり感染症にかかってしまったことがあったからだ
その方は転売屋と後から知った。色々とブリーダーを回り、安く犬を仕入れてペットショップに売る。当然一日何件も渡り歩くので、手にどんな病原菌が付いているかもわからないのに。だがそんなことはお構いなし
噂には聞いていたが、外国籍の方で本名と通名があるために仕入れる時と売る時の名前が違うのでわからなかった。その女の子はもうすぐ1歳。毎日2回薬を飲んでいる。なんとか走って動けるようになったが、脳炎なので一生治らないしいつ天に召されるかわからない
そしてそういう輩が相当数いるのがペット業界である
なぜならペットは高額である。経費を抑えれば儲けが大きいのだ
だからこそ今回の事件のように、数百頭もいる犬舎に誰もいないという考えられないことが起きる
今は一人で飼育できる頭数は、ブリーダーなら15頭までだ。数百頭ということなら、仮に300頭なら20人が常駐していないといけない
だが実際は無人だった。確かに夜勤だと最低賃金もかなりの額になり、大規模ブリーダーは夜は無人か家族の誰かが留守番かのどちらかが大半である
あと万が一の場合の避難。これが難しいのであるが、ウチのような小規模だと割と簡単に避難できる
月に数回ドッグランに連れて行くだけで避難訓練になる
うちにはワゴン車が2台ある。その車の扉が開いて、リビングの窓を開けたらドッグランに行けるものだと皆喜んで車に飛び乗る。
大規模ブリーダーでも犬舎と運動場がつながっていれば、皆喜んで運動場に出るのだが、誰もいないのでは話にならない
そもそもブリーダーなら仔犬が産まれないと話にならないと思うが、出産はどうしているのか?
犬は安産だと言われるが実際は違う。出産事故で亡くなる仔犬や母犬はたくさんいる
しかも出産など、いつ始まるかわからない。またいつ終わるかもわからない
もしかしてこの犬舎は、全頭帝王切開で出産させているのか?そうでなければ夜に無人というのはおかしいのだ
そして帝王切開というのは多くても4回までと言われている。現在の出産上限回数の6回全部帝王切開なら母体が危険すぎる
うちは常に犬と同じ部屋で過ごす。寝るのも同じ部屋だ


ただ世間から見たら犬を繁殖している=ブリーダー=悪という図式になっている
うちも何をしたわけでもないが動物虐待で110通報されたことがある
こういうことがある度に正直者がバカをみる。しかしどの業界も少なからずそうだろうから、うちを信じてくれる方に支えられているうちは頑張っていきますよ
中村秀敏ブリーダーの子犬一覧
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