甘噛みの矯正

甘噛みの矯正の一例


甘噛みは子犬の時期にはよくみられることですが、放置すると成長してから人間に歯を立てることを平気でする困った犬になってしまいます。
「子犬は歯がかゆいから噛むんだ」などという人がおりますが、これは間違いです。
子犬がなぜ人の手にかじりついてくるのかは、子犬同志の遊びを観察しているとよくわかります。
子犬たちはお互いにじゃれあったり噛みあったりして遊びますが、時折力を入れすぎて相手の犬をキャンキャン泣かせてしまったり、逆に怒らせてしまって喧嘩になってあとから自分が痛い目を見たりします。
そうした経験を繰り返して、子犬たちはむやみに噛んではいけないことや、遊びで噛む時の力加減を覚えていくものなのです。
子犬というのはまだその力加減を覚えている途中の状態ですので、人間に対しても同じことをしてかじりっこ遊びをしようとします。
その時に飼い主が、「子犬は歯がかゆいから噛むんだから」などと悠長に構えていてはどうなるでしょうか？
噛む力加減を教えてもらえなかった子犬はやがてそのまま成長し、いやなことがあったり思い通りにならないことがあると平気で人の手を噛む問題犬になってしまいます。
人間の子供が危険なことをしたら親は真剣に叱ってやめさせようとしますよね。
それと同じように、ぜひ本気で愛情をこめて子犬を叱ってあげてください。
そうは言っても、飼い主さんは叱っているつもりでもなかなかうまくいかず、子犬はもっと遊んでもらえると思ってますますじゃれついてくる場合が多いです。
そのようにうまくいかない場合には、犬が甘噛みするたびに噛まれた手を口の中に押し込んでみてください。
子犬がオエッと言って嫌がり口を離すまでします。
もしくは
噛んできた犬の口元を掴んで捻り上げます（動画で紹介している方法です）
この場合は犬が痛がってキャンキャン泣くまでします
これを続けていると、子犬は人の手を噛むと嫌なことが起こる、もしくは叱られたと学習し、次第に甘噛みしなくなります。
もうひとつ別の方法としては、子犬が人の手を噛みだしたら、縫いぐるみなどを持ってじゃれたり噛ませたりして遊んでやるのも良い方法です。
噛んだりじゃれたりする標的を縫いぐるみに向けさせるのです。
この時に、間違って人の手に歯があたったりしたときは、大げさに「痛い痛い！」と声をあげてみせたりしてみてください。
きっと子犬は一瞬びっくりして噛んだ手を離すと思います。
そうして遊びを続けているうちに子犬は、縫いぐるみは噛んでも良いもので、人の手は噛んではいけないもの、と学習するようになります。
いろいろなものを噛みたがるのも子犬の時期にはよくあることですので、ガムを与えるのも良いことです。
家具やスリッパなどを繰り返しかじってしまう場合は、しつけ用のスプレーを使用して上手にしつけてあげてください。