
今回は、フレンチブルドッグによく見られる皮膚トラブルと、
その予防・対策方法について詳しくお話しします。
フレブルは皮膚が弱く、皮膚病の発症率が非常に高い犬種として知られています。
その原因を正しく理解し、日々のケアで未然に防ぎましょう。
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1. なぜフレンチブルドッグは皮膚が弱いのか?
フレブルに皮膚トラブルが多い理由は、以下のような体の特徴と体質によります。
• 皮膚が薄く、シワが多い
• 短毛で皮膚が直接外気にさらされやすい
• アレルギー体質の個体が多い
• 免疫力が弱めな傾向がある
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2. よくある皮膚トラブルの種類

(1) アレルギー性皮膚炎
赤み・かゆみ・脱毛が特徴。原因は食物・ハウスダスト・花粉など多岐にわたります。
(2) 脂漏症(しろうしょう)
皮脂の分泌が過剰で、体臭やベタつき、フケが出やすくなります。
(3) マラセチア皮膚炎
皮膚の常在菌(マラセチア)が異常繁殖し、ベタベタ・赤み・かゆみ・においが発生。
(4) 皮膚のシワ部の炎症
顔や首のシワの中が蒸れて、炎症・ただれ・膿が出ることも。
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3. 日常でできる皮膚トラブルの予防方法
◎ 毎日の“顔のシワ”ケア
• ガーゼやウェットティッシュで清拭 → 必ず乾かす
• 赤みが出ていたら抗菌ジェルや動物用軟膏を使用
◎ 週1〜2回のシャンプー
• 低刺激の薬用シャンプーを使用
• 乾燥しすぎないよう保湿スプレーでフォロー
※シャンプー後は完全に乾かすことが重要!
◎ 食事の見直し
• アレルゲンを避けたアレルギー対応フードを選択
• オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)で皮膚のバリア機能を強化
◎ 定期的な耳掃除・爪切りも皮膚トラブル予防につながる
耳垢や汚れ、爪のひっかき傷が皮膚トラブルの引き金になることもあります。
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4. 症状が出たときの初期対応
• 赤みやかゆみが軽度なら → 様子見 + 清潔ケア + 保湿
• 悪化している場合(脱毛、ジュクジュク、強いにおい) → すぐ動物病院へ
• 慢性的な場合 → アレルギー検査、ホルモン検査の相談を
早期発見・早期対処が、愛犬の負担も医療費も減らします。
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5. ブリーダーとして伝えたいこと
皮膚トラブルは、見た目の問題だけでなく愛犬のQOL(生活の質)に直結します。
「うちの子、最近よく掻いてるな?」と思ったら、それは体からのサインです。
“毎日のちょっとしたケア”が一番の予防策。
そして、「おかしい」と感じたら、自己判断せずに獣医さんに相談しましょう。
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まとめ
フレンチブルドッグは皮膚が弱いぶん、飼い主の気配りと予防ケアが大切な犬種です。
• 毎日のシワケア
• 週1〜2回のシャンプー
• アレルゲンに配慮した食事
• サプリメントや保湿剤の活用
こうした積み重ねで、清潔で快適な肌環境を維持してあげましょう。
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次回は、**「フレンチブルドッグの子犬期に大切なしつけと社会化」**についてお届けする予定です!